履歴書の志望動機は、何を書けばいいのかわからずに悩んでしまう人も少なくありません。アパレル販売員の志望動機は、どのような内容だと採用担当者に「採用したい」と思ってもらえるのでしょうか?
今回は、アパレル販売員の志望動機の考え方や、パターン別の例文をご紹介します。
INDEX
「お店に行ったときの感想や、スタッフ、商品などの感想です。本当にうちの会社が好きな気持ちが伝わると、嘘でない気がします」(アパレル企業A社)
「知らないで応募してくる人が増えたので、ブランドが好き・服が好き・お店の雰囲気が好き、ということを伝えてほしいです」(アパレル企業B社)
「求人内容に沿ったことが言えているかが大切です。例えば、店舗での経験後、将来的には本社職へもステップアップが可能です!と求人内容にあれば、それに基づいて、自身の動機が書けていると印象アップです」(アパレル企業C社)
例文
貴社のブランドで働きたいと思った理由は、販売員の方の豊富な商品知識と提案力に感動したからです。これまではファッションに無頓着だったため、服の選び方やトレンドなどの知識は全くありませんでした。
そんなオシャレとは無縁の自分に対して、好みの服や好きな色などを丁寧にヒアリングしてくださり、全身のコーディネートを組んでいただけたことが非常にうれしかったです。
それ以来、ファッションへの興味が沸き、私も貴社のブランドでお客様の役に立つ販売員を目指したいと思い、この度応募をさせていただきました。
ただ「アパレル店員(販売員)になりたい」という志望動機ではやる気を感じにくいため、具体的なエピソードやブランド愛が伝わる志望動機が好ましいようです。
実際に店に行ってみること以外にも、ブランドのホームページやSNS、求人情報にいたるまで、隅々まで目を通してしっかりと下調べをしておきましょう。
「誤字や汚くても、枠内をしっかり埋めてある事が大切です」(アパレル企業C社)
「枠いっぱいじゃなくても、内容が浅くなければ良い。気持ちが大切です」(アパレル企業B社)
「文章量ではなく、字は汚くても丁寧に一生懸命書いていることが大切です」(アパレル企業A社)
例文
貴社のブランドコンセプトである”◯◯”というメッセージ性の強い言葉に惹かれ、応募をさせていただきました。
私は大学時代に環境問題に関する勉強やボランティア活動を行ってきました。その中で、アパレル業界と環境問題は切っても切り離せない大きな課題を抱えていることを知り、興味を持つようになりました。
貴社ではリサイクル素材を使用した製品の生産や、リユースやリサイクルにも力を入れていたりと、SDGsの活動に積極的に取り組まれていると思います。
貴社に入社したら、いずれはSDGsのプロジェクトに参加したいと考えております。そのためにも今の自分にできることを精一杯頑張って、貴社業務に尽力いたします。
空白が目立つ履歴書は印象がよくないため、できるだけ文章量は多い方が良いですが、それよりも内容を重視する傾向にあるようです。限られたスペースの中で、自分の熱意が伝わる文章を考えましょう。
「みんな同じような事を言うので、動機の話し方などを重要視しています」(アパレル企業C社)
「その人の社歴が1社で3年以上だと良いです」(アパレル企業B社)
「他社を受けているか質問した際に、「御社の結果を受けて、他社を受けます」という受け答えをされると、複数を受けているというより、この会社への愛情やロイヤリティが伝わります」(アパレル企業A社)
例文
前職では、5年間不動産の営業職をしていました。持ち前の明るさとコミュニケーション能力を活かして、営業所で実績1位になった経験もあります。
貴社でもこれまでの経験を活かして、お客様の要望を汲み取った丁寧な接客ができるよう努めて参りたいと思います。
履歴書に書いた志望動機を、面接で自分の口で伝えることができないと意味がないので、面接前は履歴書を見ながら練習しておくと良いでしょう。
また志望動機以外にも、職歴や自社に対しての愛情がどれほどあるかをチェックしている採用担当者が多いようです。
志望動機を考える時は、まず自己分析を行いましょう。自分の長所や得意なこと、過去の部活動経験やアルバイト経験で身についたことなど、自分自身のことを掘り下げて考えることがポイントです。
応募先の企業研究も事前に必ずしておきましょう。企業理念や事業内容などの情報を調べると応募先の求める人物像が把握できるため、志望動機が考えやすくなります。
さらに、ブランドコンセプトや商品の特徴などもリサーチしましょう。
「アパレル店員(販売員)になりたい」だけでは、あまり熱意を感じる志望動機とはいえません。そこに具体的なエピソードを付け加えることによって、説得力のある志望動機になります。
たとえば「店員の接客で印象に残っていること」や「アパレル店員(販売員)になりたいと思ったできごと」などのエピソードを入れると、面接官の印象に残るため採用に有利になるでしょう。
アパレル店員(販売員)になって、将来的にどんな活躍をしたいのかを志望動機に書くと、意欲の高さを評価されます。
例えば「店長を目指したい」「スーパーバイザーになりたい」など具体的な目標があれば、志望動機に取り入れましょう。
・黒のボールペンを使用する(消えるボールペンはNG)
・枠内におさまるように記入する
・手書きでもパソコンでもどちらでもOK
・修正テープは使用しない
・誤字、脱字がないように注意する
・略字は避ける(高校→高等学校と書く)
・空欄がないよう全ての項目を埋める
・履歴書の使い回しはしない
【関連リンク】
アパレル業界の【履歴書マニュアル】見本サンプルあり
「アパレル販売員になって商品やブランドの魅力を伝えられる存在になりたいと思い、応募をさせていただきました。
貴社の○○(ブランド名)は学生の時からずっと憧れている大好きなブランドです。お小遣いをためて買った服は、今でも大切にしてあります。
いつか販売員になって活躍するために、大学生の時は飲食店でアルバイトをして接客スキルを身につけました。
貴社の販売員になって、多くのお客様に喜んでいただけるような接客や提案ができるようになりたいです。」
「ファッションの影響力や可能性に魅力を感じ、アパレル業界で働きたいと思ったことが、志望した理由です。
前職は美容部員として化粧品販売をしておりました。美容とファッションは密接な関わりがあることを知り、一人一人のニーズに合ったスタイリングの提案を行う販売員になりたいと思いました。
これまでの接客販売経験を活かし、お客様の笑顔を引き出せる販売員を目指します。」
「前職では5年間、アパレル販売員として勤務しておりました。接客では、お客様の要望をヒアリングして、一人一人のニーズに合った提案をすることを心がけています。接客以外では、在庫管理や店舗ディスプレイなどを任されていたため、アパレル販売員の一通りの業務は経験しています。
これまでの経験を活かして、お客様に満足いただける接客をし、貴社のブランド価値の向上や利益に貢献できる販売員を目指したいと思い、志望いたしました。」
「以前はアパレル業界で10年間働いておりましたが、結婚を機に退職いたしました。店長を3年間任されていたり、エリア内の店舗で売上1位になったりと、非常にやりがいを感じながら勤務することができました。
貴社のブランドは、親子でお揃いでスタイリングができる商品を多数展開しているため、子どもと愛用させていただいております。
ブランク期間はありますが、これまでの経験と現在の子育て経験を活かして、お客様に寄り添った魅力ある提案ができるように頑張りたいです。」
「前職では不動産業界の営業職として働き、クライアントとの信頼関係を構築するコミュニケーション能力や提案力などを身につけました。ただ、学生時代からの憧れであったアパレル業界で働く夢を捨てきれず、この度転職を決意いたしました。
貴社のブランドは、高品質でありながらもコストパフォーマンスが良く、幅広い年代の方に支持されていると認識しております。私自身も学生時代の頃から、長年愛用しています。
これまで培ったスキルを活かし、貴社の発展に貢献したいと考えております。」
「貴社で働くスタッフの方の接客スキルに感動したため、私もその一員となって活躍したいと思い、この度志望いたしました。
学生の頃は4年間、カフェでアルバイトをしておりました。接客のやり方がわからず悩んでいた時に、貴社のブランドに買い物に行った際、店員の方々が笑顔で迎えてくださり、親身になって丁寧に接客していただいたことが印象深く残っています。その接客を受けたことがきっかけで、接客の楽しさに気づき、自分らしくお客様とやりとりができるようになりました。
今後もさらに接客スキルを磨いて、貴社のブランド価値を高めるお手伝いができる存在を目指したいです。」
「これまでアパレル業界で培った経験を活かして、貴社の販売員として貢献したいと思い応募させていただきました。
以前のパート先も同じアパレル業界で、週に2日ほど勤務しておりました。現在子どもが小学生になって手がかからなくなったこともあり、働ける日数や時間も増やしたいと考えています。
貴社では、ライフスタイルや年齢を問わず、キャリアアップができる環境であることに魅力を感じたため、チームの一員として貢献できる存在を目指していきたいです」
学ぶという姿勢は意欲的な印象を与えられそうで使いがちなフレーズですが、あくまでも仕事は働く場所です。志望動機では「学ぶために働きたい」ではなく、自分の熱意やスキルをアピールして、応募先の企業にどのように貢献できるかを伝えるのが望ましいでしょう。
給与や働く環境は仕事選びの際にチェックする部分だと思いますが、志望動機で伝えるのは避けましょう。
研修制度やキャリアアップ制度などにフォーカスした志望動機は意欲的な姿勢をアピールできますが、「休みがたくさん取れる部分に惹かれた」「社割で安く服が購入できるのが楽しみ」などの理由は、「本当に働く気があるのか?」とネガティブな印象を与えてしまいます。
志望動機と自己PRを混同する人も多いですが、どのような違いがあるのでしょうか?志望動機は「働きたいと思った理由やきっかけ」を伝える目的があるのに対し、自己PRは「自分の強みや活かせるスキル」をアピールする目的があります。
それぞれの違いを把握した上で、適切な志望動機を考えましょう。
できれば応募先のブランドの店には一度足を運んで、商品を購入するのが望ましいですが、価格設定が高いブランドやメンズ向けのブランドなど、難しい場合もあります。
買ったことがないブランドの志望動機は、応募先のブランドのリサーチを入念に行いましょう。ブランドコンセプトやターゲット層、ブランドのヒストリーや商品の特徴などを調べ、魅力に感じた部分や共感したことをもとに考えると、志望動機を作成しやすくなります。
キャリアプランが募集する職種と異なる場合、まずは募集する職種の仕事を頑張りたい旨を伝えましょう。販売員の募集をしている場合、「販売員としてスキルを身につけて貢献できるよう頑張りたいです」と、熱意をアピールしつつも「いずれは培った経験を活かして、キャリアチェンジにも興味があります」と、本社職で働きたい意欲を伝えるのは問題ありません。
本社職にしか興味がないと思われないよう、志望動機の伝え方は注意しましょう。
志望動機の使い回しはNGです。企業によって事業内容やブランドコンセプトは異なるため、応募先に合った内容に変更しましょう。
ただ、これまでの自分の経験やスキルをアピールする内容に関しては、同じニュアンスになっても構いません。
何社か応募する場合は志望動機を使い回したくなるかもしれませんが、面接で志望動機について深掘りされた時に答えられないリスクがあるため、必ず応募先によって変更するようにしましょう。
・応募先の下調べ
・面接のシミュレーション
・面接日時や場所の確認
・履歴書や職務経歴書を用意する
言葉遣いのマナー
・口頭では「御社」と言う
・尊敬語と謙譲語の使い分け
・丁寧な話し方
受付時のマナー
・面接時間の5〜10分前に到着する
・受付スタッフに声をかける
(店舗の場合は店舗スタッフに声をかける)
入退室のマナー
・入室時はドアを3回ノックする
・「失礼いたします」と言ってから入室する
・面接終了時にはお礼の言葉を伝える
・退室時は「失礼いたします」と言ってお辞儀をして部屋を出る
身だしなみのマナー
・ブランドイメージに合う服装
・清潔感を意識する
・ナチュラルメイクが好ましい
①持ち物
・履歴書や職務経歴書は書いたか
・写真は貼り忘れていないか
・そのほかの持ち物は準備したか(筆記用具、スケジュール帳など)
②面接日時、会場
・面接時間と場所の確認
・面接会場までのルートや公共交通機関の時刻の確認(ICカードの残高確認や現金の用意)
・担当者の名前と連絡先は控えてあるか
③身だしなみ
・清潔感のある服装か
・履歴書が入るサイズの鞄か
・どんな靴を履いていくか
・腕時計の準備
・メイク道具や身だしなみを整えるアイテムは持ったか
④面接対策
・受け答えのシミュレーション
・入退室マナーの確認
・逆質問で聞くこと
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志望動機は、働く意欲を伝えるための重要な項目です。採用担当者に好感を持ってもらえるような、明確で意欲的な志望動機を考えましょう。