アパレル面接では、事前に面接対策をした人が採用に有利になります。シミュレーションや準備などを入念にしておけば、落ち着いて面接を受けることができるため、緊張しやすい人や不安がある人は、必ず対策をしておきましょう。
今回は、アパレル面接対策としてやっておくべきことをご紹介します。
INDEX
正社員のアパレル面接では、2〜3回ほど面接が行われるのが一般的です。
応募者の履歴書や職務経歴書などから、面接をするかどうかを判断するために書類選考を行います。つまり、書類選考を通過しないことには、面接を受けることができないため、履歴書や職務経歴書は丁寧に記入しましょう。
書類選考が通過した応募者は、一次面接を行います。一次面接では、応募者の人柄や志望動機などをチェックして、自社ブランドで働く適性があるかを判断します。
面接官は、人事担当者や店舗の店長・副店長が行うことが多いでしょう。
一次面接に合格すると、二次面接に進みます。二次面接では、応募者をより深掘りするための質問が想定されます。一次面接と同じ質問をされることもあるため、一貫性のある回答を意識しましょう。
二次面接の面接官は、店長やマネージャー、部長などの役職のある人が担当します。
最終面接では、役員や社長が面接官として同席することもあるため、緊張感のある面接となります。応募先で働きたいという熱意や意気込みを、積極的にアピールすることが大切です。
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アルバイトの面接の場合は、面接回数は1〜2回程度と、正社員と比べると少ない傾向にあります。個人もしくはグループで面接を行うこともあるようです。
面接で聞かれることは志望動機や自己PRなど、正社員と共通する部分もあるため、事前の面接対策をしっかり行うことが大切です。
アルバイトのアパレル面接では、「応募先のブランドにマッチする人材であるか」「アパレル販売員の適性があるか」を見られています。
①入室の際はドアを3回ノックして、面接官の反応があったら、「失礼いたします」と言って、ドアを開けます。入室したらドアの方に体を向けて閉め、面接官の方に向きを変えてお辞儀をします。
②入室したら椅子まで歩いて横に立ち、面接官の指示に従います。(「お掛けください」「名前をお願いします」などの言葉をかけられる)
③椅子に掛けるように言われたら、「失礼いたします」と軽くお辞儀をして着席します。バッグは椅子の横に置きます。
面接官の質問に答えます。聞かれる内容は、「志望動機」「長所・短所」「自己PR」「入社したらやりたいこと」「学生時代に力を入れたこと」「逆質問」などが一般的です。アパレル面接の場合は、「よく読むファッション誌」「好きなファッションやブランド」などを聞かれることもあります。
面接の所要時間は、30分〜1時間程度が目安です。個人面接かグループ面接、一次面接か最終面接かによっても差はありますが、面接中は緊張感をもって受け答えに集中しましょう。
①面接が終わったら椅子から立って、「本日はありがとうございました」と言ってから深くお辞儀をします。
②ドアの前まで行ったら面接官の方を向き、「失礼いたします」と言ってお辞儀をしてから退室します。最後まで気を抜くことなく、所作や立ち居振る舞いにまで気を配ることを忘れないようにしましょう。
アパレル面接を受ける前には、必ず応募先についての下調べをするようにしましょう。応募先の展開するブランドや事業内容、企業理念やコンセプトなどを把握しておくと、志望動機を考える際に役立てることができ、面接官に好印象を与えることができます。
また、実際に店に行ってブランドの雰囲気を知っておくことも大切です。
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面接ではどんなことを聞かれるのかを、事前に想定して練習をしておく必要があります。よく聞かれる質問に対しての回答を、自分の言葉で考えて実際に声に出してシミュレーションしておくと、面接当日は落ち着いて受け答えすることができるでしょう。
面接の失敗談を知っておくと、事前に対策をすることができます。失敗談の例としては、「勉強不足だった」「志望動機をうまく答えられなかった」「逆質問を考えていなかった」などがあります。
アパレル面接で失敗した経験がある人のエピソードを参考にして、自分の面接対策に活かしましょう。
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アパレル面接で好感を持ってもらうためには、「応募先ブランドで働きたい」という熱い気持ちをアピールすることが大切です。入社意欲の高さを感じられる応募者は、面接官の印象に残りやすく採用に有利になります。
また、応募先ブランドのイメージに合っていることや、一般常識やマナーが備わっているかも、面接ではチェックされます。これらのポイントをおさえておけば、アパレル面接に受かりやすくなるでしょう。
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面接日時や場所は、必ず事前に確認しておくようにしましょう。ビル名や階数、担当者名などもチェックしておく必要があります。
また、公共交通機関を利用して面接に行く場合は、時刻やルートの確認をするのも忘れずに。もし余裕があれば、自宅から面接会場まで行ってみて、事前に確認しておくと安心です。
アパレル面接で履歴書は必ず必要になるため、早めに準備しましょう。必要事項を記入し、漏れのないように丁寧に書くのがマナーです。
履歴書に貼る写真は、証明写真機や写真館で撮影した写真を使用し、貼り忘れることのないように気を付けましょう。
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職務経歴書は、これまでの職歴や業務経験などをまとめた書類のことで、転職活動の面接で必要になります。職務経歴書を通して、自分の実績やスキルを応募先企業にアピールすることができます。
採用担当者は、職務経歴書のスキルや経験から、「自社が求める人物像にマッチしているか」を見ています。特に中途採用では、即戦力となって活躍できる人を採用する傾向にあるため、これまでの実績で活かせる経験やスキルを持っているかをチェックしています。
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面接では、応募者とのやりとりを通してコミュニケーション能力の有無を判断しています。面接という緊張感のある場所で、初対面の人とやりとりを行うため、うまく話せない人も多くいますが、敬語は正しく使えるようにしておきましょう。
例えば、アパレル面接で応募先の企業のことを呼ぶ場合は、「御社」と言うのが正解です。「貴社」は基本的に書き言葉に当てはまるため、口頭で呼ぶ場合はふさわしくありません。
言うまでもなく、アパレル面接で汚い言葉遣いやタメ口などはNGです。面接官に好感を持たれる言葉遣いを意識しましょう。
・「大丈夫です」→「問題ありません」
・「了解です」→「承知いたしました」
・「なるほどです」→「おっしゃる通りです」
・「ごめんなさい」→「申し訳ございません」
・「よろしかったでしょうか」→「よろしいでしょうか」
尊敬語 | 謙譲語 | |
---|---|---|
会社 | 御社 | 弊社 |
言う | おっしゃる、言われる | 申す、申し上げる |
会う | お会いになる | お目にかかる |
来る | いらっしゃる | 参る、伺う |
見る | ご覧になる | 拝見する |
知っている | ご存知である | 存じ上げている |
する | される、なさる | させていただく |
面接会場に着くのは、面接時間の5〜10分前がベスト。遅刻は厳禁ですが、早く到着しすぎるのも迷惑がかかってしまうため、少し早めに余裕を持って到着するのが望ましいでしょう。
まず面接会場に着いたら、面接に来たことを伝える必要があります。受付スタッフがいるような会場であれば、「本日、◯時から面接のお約束で伺いました◯◯と申します」と伝えて、案内に従いましょう。
もし受付スタッフがいない場合は、インターホンや内線電話を使用して担当者を呼び出す必要があります。呼び出し番号を押して面接に来た旨を伝えるようにしましょう。
面接を店舗で行う場合は、アパレル販売員に声をかけましょう。面接に来たことを伝えて「店長の◯◯様(もしくは面接担当者名)をお願いします」と伝えれば、面接を行う店長や担当者を呼んでもらえるか、バックヤードに案内をされます。
「2、入室してから退出するまでの流れ」でご紹介したように、面接会場に入室する時と退室する時にはマナーがあります。
会場の大きさや形態、個人面接かグループ面接かによっては臨機応変に対応しなくてはいけませんが、入退室の基本マナーは覚えておきましょう。
「志望動機を教えてください。」
志望動機は必ず聞かれる質問です。働く意欲や「アパレル販売員になりたい」という熱意が伝わる志望動機を考えましょう。
<回答例>
「私が、御社のブランドで働きたいと思ったのは、独自の世界観やコンセプトを元に、多くの女性を虜にする商品に魅了されたからです。
学生時代に、お小遣いを貯めて御社のルームウェアを購入したことがあります。憧れだった御社のブランドのショップに行って、親切で丁寧な販売員の方の接客を受けて購入した1着のルームウェアは、今でも大切にしている私の宝物です。
一人一人の人生の思い出として、心に残るような接客ができる販売員を目指したいです。」
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「自己PRをしてください。」
自己PRでは、自分の強みを積極的にアピールする必要があります。これまでの経験で活かせることや身に付けたスキルなどから、自分の強みを見つけましょう。
<回答例>
「私の強みは、一度決めたことは最後までやり通す、”責任感の強さ”だと思っております。
大学生の頃に4年間、カフェでアルバイトをしていました。初めてのアルバイトだったため、最初はわからないことも多く、ミスばかりして迷惑をかける日々でした。
何度も辞めようと思ったことがありましたが、逃げ出すのは嫌だったため、ミスをしたらすぐに反省をして、間違えた部分をメモにとって自宅で復習することを心がけていました。
その結果、1年後にはバイトリーダーになり、新人スタッフの業務のレクチャーやサポートを行う仕事を任されるようになりました。
諦めずに根気強く頑張ることや、どんな仕事にも責任を持って取り組めるのは自分の強みです。アパレル販売員になったら、自分の強みを活かして、御社に貢献できる人材を目指します。」
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「前職を辞めた理由は何ですか?」
転職の面接では、前職の退職理由を聞かれることもあります。辞めた理由はネガティブな内容になりがちですが、キャリアアップやスキルを活かした転職であることをアピールしましょう。
<回答例>
「前職は、不動産会社の事務職をしていました。コツコツとした業務は得意だったのでやりがいのある仕事でしたが、もっと人を笑顔にして役に立てる仕事をしてみたいと思うようになりました。
そこで、学生の頃に憧れていたアパレル販売員を目指したいと考え、普段から愛用している御社のブランドに応募することを決意いたしました。
前職では営業をサポートする仕事だったので、相手の立場になって物事を考える力や、先を読んで行動する力を身に付けることができました。
アパレル販売員になったらこれまでの経験やスキルを活かして、お客様の役に立てる存在を目指したいです。」
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「将来の夢は何ですか?」
「10年後、どんな活躍をしていたいですか?」
応募者の将来性についてを把握する質問です。夢や目標を聞くことで「どんなキャリアプランを考えているのか」、また「向上心を持って取り組めるか」という部分をチェックしています。
<回答例>
「10年後は、店長やエリアマネージャーとなって活躍する存在になっていたいです。
そのためには、アパレル販売員としての経験を積み、一つ一つの目標を達成していくことが大切だと考えています。
もし私が店長やエリアマネージャーになれたら、チームワークが良くて活気のある店舗を目指したいです。」
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アパレル面接で聞かれる夢や将来像は何と答えるのが好ましい?
「何か特技はありますか?」
応募者の特技から、「その特技を身に付けるためにどんな努力をしたのか」ということを知ることができます。継続する力や向上心があるかをチェックされているため、具体的にどのようなことを頑張ったのか、またその特技がどんな部分に活かされているかを答えるようにしましょう。
<回答例>
「私の特技は、中高6年間続けたテニスです。テニスの強豪校だったため、初心者の自分はコートに入らせてもらうこともできず、素振りや球拾いをする日が続いていました。ただ、毎日の自主練を欠かさずに行い、基礎トレーニングも励んだ結果、先輩の補欠として参加した試合に出て、見事優勝することができました。
高校もテニスの推薦で入学することができ、自分の特技として胸を張って言えるくらいの経験やスキルが身に付いたと思っております。
常に向上心を持って真面目に取り組むことの大切さを、テニスを通して学ぶことができました。御社でもテニス経験で身に付けたスキルを活かして、どんな仕事にも一生懸命取り組んで貢献できる存在になりたいです。」
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「アパレル面接で「特技」を聞かれたら何と答える?」
「最後に何か質問はありますか?」
面接の最後に、応募者からの質問を受け付ける場合があります。これを、逆質問といいます。
逆質問では、応募先に関することや仕事内容やキャリアについてなどを聞いて、熱意や意欲をアピールする必要があります。
聞きたいことを聞けるからといって、給料や待遇などを聞くのはネガティブな印象を与えるため、あまりおすすめできません。面接官に好印象を与える逆質問をいくつか考えておきましょう。
<回答例>
・「採用していただいた場合、何か準備するものはありますか?」
・「職場の雰囲気はどんな感じですか?」
・「シフトはどのように決まりますか?」
・「必要なスキルや知識などあれば教えてください。」
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アパレル面接でアピールできる【逆質問】例まとめ
【回答例あり】アパレル面接でよく聞かれる質問まとめ
アパレル面接は、私服で行うのが一般的です。応募先のブランドイメージに合う服装を目指しましょう。
また、清潔感も求められるため、シワや汚れのない服を選び、トレンド感のあるスタイリングを意識することがポイントです。
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アパレル面接の服装は私服で行くのが基本!何を着ていくのが正解?
メイクも服装と同様、応募先のブランドイメージを意識する必要があります。派手すぎるメイクやノーメイクは面接の場にふさわしくないため、トレンドを取り入れたナチュラルメイクが好ましいでしょう。
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採用に近づく!アパレル面接時のメイク・髪型のポイント!
アパレル販売員を目指すなら、ネイルにも気を配るようにしましょう。ブランドのイメージに合うようなデザインやカラーを取り入れると好感を持たれます。
ただ、ストーンがたくさんついた派手な装飾のデザインや、長すぎるネイルは面接には適していません。清潔感のあるシンプルなネイルがよいでしょう。
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派手なネイルはNG?アパレル面接時の好ましいネイルについて
面接に行く時は、遅刻は厳禁なので時間の管理をしっかり行う必要があります。そのためには時計があると便利です。スマホで時間を確認することもできますが、面接会場に着いてからスマホをチラチラ見ているのは、あまりよい印象とは言えないため、腕時計を付けていきましょう。
アパレル面接で好ましい腕時計は、ビジネスシーンに適したデザインがおすすめです。もし応募先ブランドで腕時計を販売していたら、その腕時計を付けていくのもよいでしょう。
ただし、ハイブランドや競合ブランドのものは避けてください。
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面接の日程調整や連絡事項を、メールでやりとりを行うこともあります。
応募先とメールをする時は、
・ビジネスメールのマナーを守る
・応募先の就業時間内に送る
・返信はすぐにする
・個人のメールアドレスを使用する
などのルールを守った上で、やりとりを行うようにしましょう。
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面接には遅刻しないように時間に余裕を持って行動する必要がありますが、電車の遅延、自然災害、道に迷ってしまったなど、やむを得ない事情で間に合わない場合は、早めに連絡するのがマナーです。
遅刻の連絡は、緊急を要することなのでメールではなく電話でするようにしましょう。遅刻しそうになった、と判断した段階ですぐに連絡をする必要があります。
遅刻をしたら採用の合否に影響することを心配する人も多いと思いますが、連絡をすれば柔軟に対応してくれる場合が多いようです。
もしその日に面接が行えないと判断された場合は、別の日程で調整してくれるケースもあるようなので、早めの連絡とお詫びの気持ちを伝えるようにしましょう。
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アパレル面接の前日は、持ち物や面接時間・場所などの確認をしましょう。
・履歴書や職務経歴書は書いたか
・写真は貼り忘れていないか
・そのほかの持ち物は準備したか(筆記用具、スケジュール帳など)
・面接時間と場所の確認
・面接会場までのルートや公共交通機関の時刻の確認(ICカードの残高確認や現金の用意)
・担当者の名前と連絡先は控えてあるか
・清潔感のある服装か
・履歴書が入るサイズの鞄か
・どんな靴を履いていくか
・腕時計の準備
・メイク道具や身だしなみを整えるアイテムは持ったか
・受け答えのシミュレーション
・入退室マナーの確認
・逆質問で聞くこと
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アパレル面接の事前対策として活用することができるので、これから面接を受ける人はぜひご参考にしてくださいね。
面接を終えたら、その体験をレポートとして投稿することができます。
投稿の方法はとっても簡単。まず、GIRLSWOMANから応募をした後、マイページにログインします。ログインをしたら、「応募履歴」→「面接体験レポート」から回答をして終了です。3分ほどでできるので、簡単にレポートを投稿することができますよ。
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みんなの面接体験レポート
アパレル面接で好印象を与えるためには、事前の面接対策が肝心です。特に志望動機は自信を持って答えられるように、何度もシミュレーションをしておきましょう。
アパレル面接では、見た目の印象や雰囲気も重視されています。ブランドイメージに合う清潔感のある身だしなみを意識することがポイントです。
アパレル面接対策として、ぜひお役立てくださいね。