アパレル店員の基本業務は、お客様への接客です。その接客の第一段階である声かけは、とても重要な意味があることをご存知ですか?適切な声かけを行うとスムーズに接客に入りやすくなるため、お客様の心をつかむ声かけを用意しておくことが大切です。
今回は、アパレル店員の声かけについて詳しく解説します。声かけフレーズ例もあるため、声かけに悩むアパレル店員はぜひご参考にしてみてくださいね。
INDEX
お客様の心をつかむ接客ができると、商品の購入やリピーター獲得につながります。そのためには、まずお客様と信頼関係を築くことが大切です。
お客様に「この店員さんから服を買いたい」と思ってもらうためには、お客様の要望をヒアリングし、一人一人に合った接客を行う必要があります。
接客後に「自分のために親身になって接客をしてくれた」とお客様に感じてもらえたら、信頼関係ができた証です。
お客様の購買意欲が高まる声かけや、接客トークをすると効果的です。商品説明やコーディネートの提案をして、お客様に「買う必要性」を感じてもらう声かけができるとよいでしょう。
また、「ラスト1点」「人気商品」「再入荷アイテム」などのワードは、商品の希少価値を高めるため、お客様の心をつかむことができます。
お客様の全てが「今日は絶対服を買う」と意気込んでやってくる人ばかりではありません。なんとなくふらっと立ち寄って「もし良い商品があれば買う」といった程度の気持ちで訪れる人が多いかと思います。
そのような特に強い目的がない人に対してでも、店員の声かけ次第で購入につながる場合もあります。その日は購入されなくても、次回の来店につながることもあるため、アパレル店員の声かけは非常に重要な役割があるといえるでしょう。
今はネットでも服が買える時代です。ネットなら深夜であってもご飯を食べながらでも、気軽に服を買うことができます。
ただ、お客様の中には服を購入するだけでなく、店員とコミュニケーションをとることが目的で来店される方もいます。ネットではわからない商品の特徴やサイズ感、服の合わせ方などを店員に直接聞きたいというお客様も多いため、アパレル店員の存在は必要不可欠です。
お客様とのコミュニケーションを図るという意味でも、アパレル店員の声かけは重要になるでしょう。
・「よかったらご試着してみてくださいね」
・「ごゆっくりごらんくださいませ」
・「何かございましたらおっしゃってください」
・「もし何かお聞きになりたいことがあればお気軽にお声かけください」
・「こちらのカットソーは◯◯円です」
・「後方にSALEアイテムをご用意しています」
・「ご来店ありがとうございます」
ファーストアプローチを行う段階では、軽い声かけが理想です。お客様が店内をゆっくり見て回っていたら、声かけを行ってみましょう。
ファーストアプローチでいきなり商品説明をし始めると警戒されるため、「ゆっくり商品を見てください」「何かあったら相談に乗ります」といったスタンスをお客様に伝えることが大切です。
・「ネットでごらんになりましたか?」
・「こちらとても人気の商品で、カラーは◯色、サイズはS〜XLまでございます」
・「こちらの商品、かわいいですよね」
・「◯◯をお探しですか?」
・「今お召しになられている服とも合いますよ」
・「他店に比べると大きめ(小さめ)のサイズなので、一度ご試着されますか?」
・「どうぞごゆっくりごらんください」
商品を手にとったタイミングは、声かけの絶好のチャンスです。商品にまつわる情報を伝えたり試着のご案内をしたりと、様々な声かけができます。特に特定の商品をじっくり見ているお客様は、声かけを待っている可能性も高いです。
お客様の様子をよく観察して、状況に合った声かけを行いましょう。
・「他のお色もご試着されますか?」
・「サイズ違いもご用意できますので、よかったらご試着されますか?」
・「こちらの商品、◯◯ですよね」(商品に合わせた紹介)
・「何か気になる部分はありますか?」
・「他に似たテイストの商品もございます」
・「どのようなところで迷われていますか?」
試着をした時にどのような声かけをするかによって、購入に至るかどうかが決まります。もし、実際に着てみてサイズが合わなかったりイメージが違ったりする場合は、他の色やサイズ、似た商品を提案しましょう。
・「他の商品もございます」
・「とても着回ししやすい商品だと思います」
・「お似合いです」
・「こちらは着回しも含めて、季節問わずお使いいただけます」
・「◯◯としてもお使いいただけると思います」(例:きれいめなデザインなので仕事にも 使えます)
・「お客様の雰囲気ですと、こちらの商品の方がお似合いです」
・「着回しがきくので、どの商品にも合わせられると思います」
購入まであと一歩の段階で悩まれているお客様には、後押しする声かけを行います。客観的な意見を伝えたり、アパレル店員としての目線でアドバイスをしたりと、購買意欲が高まる声かけが好ましいでしょう。
・「とても着やすいので、私も色違いで2着持っています」
・「こちらは大変人気の商品のためすぐに完売し、再入荷は見込めないかもしれません」
・「お客様が着た感じですと、個人的にはこちらの方が好きです」(第三者目線として意見を言う)
・「丈が長くても裾が絞れるので、長く着ることができます」
お客様が購入を決める時は、アパレル店員の声かけがきっかけとなることもあります。お客様が迷う理由としては、「今買う必要があるのか」「同じようなアイテムを持っているのに必要なのか」「着こなせるのか」「自分に似合うのか」などがネックになっています。
そのため、お客様が購入を渋っている悩みや原因を察知し、「買いたい」と思わせる声かけをすることがポイントです。
・「スカートはよく履きますか?」
・「シンプルなデザインがお好みですか?」
・「こちらのトップスにはゆったりとしたシルエットのパンツがおすすめですが、ワイドパンツはいかがでしょうか?」
・「お仕事とプライベートのどちらにも使えるこちらの商品はいかがでしょうか?」
・(雨の日に来店されたお客様に)「今日は雨ですが、レインブーツはお持ちですか?」
・(鏡で服を合わせているお客様に)「こちらは人気アイテムです。ご試着いかがですか?」
【関連リンク】
\ニーズを引き出す質問の詳細はこちらから/
売れるアパレル店員(販売員)は質問上手?接客で使えるニーズを引き出す質問まとめ
・「芸能人の◯◯さんも着ていますよ」
この声かけはお客様にとっては必要のない情報だったり、反応に困ったりすることが多いので避けた方が無難です。芸能人が着ているという情報は、もしお客様が好きな芸能人であればウケはいいかもしれませんが、好きでもない芸能人の場合は逆効果になってしまうことも。
アパレル店員の中には、声かけが苦手な人もいると思います。お客様の雰囲気や行動によっては話しかけにくい場合もありますが、声かけの際にはどんなことを意識するべきなのでしょうか?
声かけを克服するためのポイントは、
・笑顔や声のトーンを意識する
・お客様の様子を伺う
・声かけのタイミングをはかる
・お客様との距離感をはかる
などを意識することが大切です。声をかけることに抵抗があったり緊張したりと、慣れるまでは苦労するかもしれませんが、お客様に好印象を与える声かけができるように、何度も練習すると早く上達するでしょう。
【関連リンク】
\ 声かけが上手くなるコツはこちらから /
【声かけ克服法】アパレル店員が教える「いらっしゃいませ」の声かけと会話が上手くなるコツ
アパレル店員には、接客をする際の基本マナーがあります。ただ一方的に商品説明をしても、お客様にとって必要のないものであれば、無意味な接客となってしまいます。むしろ
「押し売りされた」とマイナスな印象を抱いてしまう可能性もあるため、お客様としっかりコミュニケーションをとることが重要になるでしょう。
アパレル店員の基本の接客マナーは、
・ファーストアプローチをする
・右側から声をかける
・お客様の要望をよく聞く
・共感する
・提案する
【関連リンク】
\ アパレル店員の接客の基本はこちらから /
アパレル店員が身に着けたい「接客のコツ」!テクニックをご紹介!
アパレル店員の声かけは重要な役割をもちます。ファーストアプローチの質を高めていくためにも、自然な声かけやお客様の心をつかむ声かけを目指しましょう。