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アパレル業界の在庫管理問題とは?

アパレル業界の在庫管理問題とは?
 
アパレル業界は、ファッションのトレンドを発信する業界です。華やかなイメージがあるため、憧れを抱く人も多いのではないでしょうか?
しかし、アパレル業界は様々な問題を抱えているのが現状です。アパレル業界では在庫を過剰に抱えたり、売れ残りを大量に廃棄することによって環境に大きな負荷がかかるなど、問題視されていることがたくさんあります。
今回は、そんなアパレル業界の在庫管理問題について解説します。
 
 

 

1、アパレル業界が抱える在庫問題とは?

アパレル業界の在庫管理問題とは?
アパレル業界では、生産した全ての商品が売れるわけではなく、過剰在庫(売れ残り商品)が発生しています。過剰在庫は、年間で約15億着にのぼると言われており、売れ残ってしまった在庫は廃棄されるため、環境問題にも影響をもたらす深刻な事態となっているのが現状です。
また、在庫管理のミスもアパレル業界全体の在庫問題につながっています。アパレル業界は商品数が多く、また商品の入れ替わりが激しい業界のため、莫大な数の商品を管理しなくてはいけません。
これらを管理するオペレーションシステムがアップデートされていないことや在庫状況を正しく把握できていないなどの管理ミス、また誤った販売戦略や流行の読み間違えなども、過剰在庫を生み出してしまう原因といわれています。
 
 

2、過剰在庫が起きる理由

ファストファッションが定着

アパレル業界は流行の移り変わりが激しい業界のため、シーズン毎に大量の商品を生産しています。特に近年は、トレンドの洋服を低価格で販売するスタイルの「ファストファッション」が定着しており、利益を生み出すために大量生産を行います。
その結果、売れ残った大量の洋服が廃棄されており、様々な人的被害や代償をもたらしているのです。
 

少子化

アパレルの在庫問題には、少子化も大きく影響しているといわれています。アパレルのターゲット層となるのは若い層が中心です。少子化により若い層が減少していれば、その分需要もなくなってしまいます。
アパレル業界では、少子化が過剰在庫に拍車をかけているという現実にも目を向けなければいけません。
 

販売戦略や流行の予測の失敗

「次のシーズンはどのような商品を販売するか」を決めるためには、予測したトレンドを元にブランドコンセプトに合った商品を考えたり、消費者のニーズや市場調査を行って商品を生み出す必要があります。
これらを決めるのは、MDやバイヤー、生産管理などが関わることになりますが、トレンドの予測を見誤ったり、販売戦略や生産量などの計画を失敗してしまうと、大量の過剰在庫を生み出してしまうことにつながります。
 
 

3、在庫管理の仕組み

Excel

Excelで在庫管理を行うと、商品の在庫状況が一目でわかるためとても便利です。フォーマットさえ作成しておけば、あとは正確にデータの入力を行えばよいので、手軽でコストがかからないことがメリットです。
ただ、入力作業は手作業のため、入力の間違いがあると正しく在庫管理が行うことができません。また在庫の動きが頻繁に起こるアパレル業界では、常に最新の情報に更新しなくてはいけないため、手間がかかる点がデメリットといえるでしょう。
 

在庫管理システム

在庫管理をより正確にかつ効率的に行うために、在庫管理システムの導入をしているアパレル企業が多いです。ブランド全体の在庫管理をバーコードの読み取りなどによって、一括で自動管理できるため、人為的なミスが発生しにくくなります。
簡単に管理ができる以外にも、在庫管理に費やしていた時間や人件費も削減できるため、企業にとっても大きなメリットがあるでしょう。
 

POSレジ

POSレジは、店舗でのお会計で使用するレジと、商品の在庫状況や顧客データ、売れ行きなどのデータを管理するPOSシステムがつながったレジのことです。POSレジで集計したデータはサーバーを経由して管理されるため、全店舗の在庫状況をリアルタイムで把握することができ、在庫の確認や店舗間移動の指示などもスムーズに行うことができます。
過去の売上データの分析や売上の推移なども確認することができるので、在庫管理のみならず、予算管理や店舗の売上を伸ばすためにも必要不可欠な存在といえるでしょう。
 
 

4、過剰在庫を改善する取り組み

アパレル業界の在庫管理問題とは?

適正在庫を保つ

過剰在庫を防ぐためには、適正在庫を保つことがポイントです。適正在庫とは、欠品になったり在庫が残ってしまうような状態になることなく、ちょうど良い量の在庫を保つことを意味します。
適正在庫を保つことは、過剰在庫を防ぐことができ、企業の利益にもつながります。そのためには、商品の売上実績や過去のデータをもとに、「よく売れる商品」や「回転率の悪い商品」などを分析し、必要な商品と在庫数を洗い出すことがポイントです。
 

在庫の「見える化」を意識する

店舗でよくありがちなミスが、「在庫があるのに発注をしてしまう」ということ。現在店舗にある在庫数を把握せず、発注をしてしまうことで、過剰在庫につながってしまいます。
また、バックヤードが整理されておらず検品のミスが発生することで、在庫管理が適切に行えないケースもあります。
アパレルは商品数が多く、トップスといってもデザイン、素材、色、サイズなど、細かく分類しなくてはいけません。在庫を管理するのは非常に難しいですが、在庫の「見える化」を徹底することが、過剰在庫を防ぐための重要なポイントです。
 

アウトレットやオフプライスストア

アウトレット価格で販売を行うことも、過剰在庫を減らす取り組みの一つです。廃棄をするのではなく、通常よりも価格を安くして販売することで、過剰在庫を減らすことができ、消費者にとってもお値打ちに洋服が買えるメリットがあります。
また最近では、オフプライスストアに参入する企業も増えてきています。アウトレットは自社ブランドのB品やシーズンオフの商品を販売しますが、オフプライスストアは様々なブランドの過剰在庫を販売する業態のことです。
オフプライスストアの店舗はまだ少ないものの、ECでも展開をしているため、今後さらに市場が拡大していくことが期待されます。
 
 

5、まとめ

アパレル業界の在庫管理問題とは?
アパレルの在庫管理問題を改善する取り組みを行なっている企業は増えてきていますが、問題を解消するには、私たち消費者やアパレル業界で働く人たちも理解を深め、真剣に向き合っていく必要があります。
アパレル業界のより良い未来のために、できることから始めていきたいですね。