アパレル業界には様々な職種の人が活躍していますが、そこには裏で支える人もたくさんいることをご存知ですか?プレスやデザイナー、販売員やバイヤーなどの華やかな仕事が注目されがちですが、消費者に安全な商品を届けるために欠かせない「品質管理」という仕事があります。
今回は、アパレル業界の品質管理の仕事についてご紹介します。
アパレルの品質管理の仕事は、商品の品質に問題点がないかをチェックしたり、品質管理基準を満たしているかなど、品質面においての管理全般を行います。様々な基準や検査をクリアしないと商品として販売することができないため、非常にデリケートで責任ある職種といえるでしょう。
品質管理の仕事は、「商品の品質が保たれているか」「販売する上で適切な状態であるか」を管理しなくてはいけません。衣料品の生地によって特性が異なるため、「縫製に問題はないか」「色落ちしないか」「伸び縮みしないか」「洗濯の耐性はどうか」などの品質管理基準のチェック項目をもとに、細かく検査する必要があります。
さらに、衣料品のタグには、その商品がどのような品質であるかを、消費者が把握できるように、繊維の組成や混用率の表示、洗濯表示、会社名、サイズ、製造国などを記載する必要があります。これらは「家庭用品品質表示法」により、正しく表示をするよう義務付けられているため、慎重に管理しなくてはいけません。
また、海外からの輸入品に関しては「日本工業規格(JIS)」が定めた試験方法で検査する必要があるため、品質管理では商品として販売するまでに様々なチェックや管理を行う業務を担います。
そのほかにも、品質管理では商品のクレーム対応や不良品があった場合の原因調査や再発防止策を考える必要があります。他の部署や社外との連携も必要になるため、品質管理に関する正しい知識が求められるでしょう。
アパレルの品質管理の仕事は、お客様が安心しておしゃれを楽しむために必要不可欠な存在です。販売員やプレスのような華やかな仕事ではありませんが、品質に関する業務を担うため、責任が伴う仕事といえます。
任されたことは最後まで責任をもってやり遂げることができる人や、どんなことに対しても責任感をもって取り組むことができる人に向いているでしょう。
品質管理の仕事内容は、縁の下の力持ちのような、裏方の業務が中心です。そのような地道な仕事でも、真面目に取り組める人に向いています。
品質検査や細かなチェックを行う品質管理の仕事では、コツコツとした作業も多いため、根気強く丁寧に取り組む必要があります。細かな作業が苦にならない人や、真摯に向き合える人に適しているでしょう。
アパレルの品質管理は、消費者に安心して商品を使用してもらう上で欠かせない存在のため、表立った活躍や直接感謝をされることはなくても、非常にやりがいのある仕事内容です。
また、衣料品の品質に関する正しい知識を身につけることができるのも、やりがいの一つ。品質管理のスキルアップを目指すために、資格の取得を目指すのも良いでしょう。
品質管理の仕事で活かせる「繊維製品品質管理士(TES)」という”繊維製品のエキスパート”と呼ばれる資格があります。品質管理の業務にあたる人は、この資格を取得することで仕事の幅が広がり信頼を得ることができるため、働くモチベーションが上がり、仕事のやりがいをより一層感じるでしょう。
アパレルの品質管理の仕事は、裏方の仕事に興味がある人にぴったりです。華やかさはないものの、商品を販売する上で必ず必要な業務を担うため、やりがいや達成感を感じることができるでしょう。
アパレル業界の裏方の仕事にも目を向けて、視野を広げて自分に合った仕事を探してみましょう。