【閑散期とは?】
閑散期とは、お客様の来店数が少ない暇な時期のことを指します。暇な閑散期に対し、お客様が多く訪れる忙しい時期を繁忙期と言います。アパレル業界では、1年間のうちに繁忙期もあれば閑散期もあり、季節によって売り上げの波があります。
アパレル店員経験者に、閑散期に売り上げを落とさない方法や閑散期の乗り越え方などを聞きました。
【アパレル店員経験者73名にアンケート】
アパレル店では、セールや大型連休など来客数が増える忙しい繁忙期もあれば、イベントがなく来客数が減る閑散期もあります。一般的には、「ニッパチ」と呼ばれ、2月と8月が閑散期と言われていますが、アパレル店の場合はどうなのでしょうか?
1月 6.1%
2月 30.7%
3月 7.3%
4月 2.2%
5月 1.1%
6月 10.1%
7月 0.6%
8月 9.5%
9月 10.1%
10月 11.7%
11月 8.9%
12月 1.7%
アパレル店の閑散期だと思う時期は、2月の回答が30.7%と最も多く、続いて10月(11.7%)、6月と9月(10.1%)の順に多い回答となりました。
〈2月が閑散期とされる理由〉
2月は冬から春に変わり春服が出始める頃ですが、実際には、まだ肌寒く購買意欲が上がらない傾向にあります。また、12月~1月にかけて大型のセールを行うアパレル店が多く、前月にセール品を購入し、2月は春に向けて出費を抑える流れから閑散期となっているようです。
〈6月、9月、10月が閑散期とされる理由〉
6月は梅雨の時期であるため天候に恵まれない日が続き、客足も遠のきます。さらに、7月8月の夏休みなどの大型連休に向けて行楽や旅行に出費がかさむため、6月に節約をする傾向にあることが閑散期となる理由のようです。
9月10月は秋服が店に並ぶ時期ですが、6月の理由と同じく7月8月の出費がかさみ、9月10月にその影響を受けやすいことが理由のようです。
閑散期の時期は、2月・6月・9月・10月であることが分かりました。それでは、1年で4回訪れる閑散期の店の忙しさやシフト、休み、仕事内容など普段とは異なるのでしょうか?
普段より余裕ができた 69.9%
普段と変わらない 23.3%
普段より忙しくなった 6.8%
普段と変わらない 57.5%
普段より減った 39.7%
普段より増えた 2.7%
取りやすくなった 54.8%
変わらない 41.1%
取りづらくなった 4.1%
■バックヤード業務 27.5%
在庫の整理・検品作業など倉庫で行う裏方の業務
■店内掃除 23.1%
鏡拭き・普段できない箇所の掃除など
■ボディ・ディスプレイ・レイアウト替え 14.8%
マネキンの服のコーディネート変更・陳列棚の変更など店内のイメージを変える業務
■店内の商品整理 11.0%
服を綺麗にたたみ直す・服の整理・商品の補充などの商品整理業務
■ミーティングやロープレ等 6.6%
イベントや商品知識などスタッフ間での情報共有や接客の練習などの教育業務
■顧客様の対応 5.5%
顧客管理・顧客様宛のDM作成・メールや電話など来店を促進する業務
■販売促進業務 5.5%
ポップ作成・セール商品の値札にシール貼り・ブログの更新など販売を促進する業務
■他店・他ブランドの調査 2.2%
■声だし 1.6%
■その他 2.2%
商品発注・レジ確認・両替などの事務作業
閑散期は普段より、仕事に余裕ができると回答した方が約70%となり、余裕が出来ることで普段より休みが取りやすくなることが分かりました。また、仕事内容も普段の忙しい時には出来ない、バックヤード業務や店内清掃などを行っているアパレル店員が多く、繁忙期に向けての準備を行っていることが分かりました。
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閑散期の仕事内容は、接客業務の他にも直接売り上げに繋がらない業務を行っていることが分かりました。しかし、閑散期といえどもお店の売り上げは作らないといけません。それでは、閑散期のノルマはどうなっているのでしょうか?
変わらない 65.8%
減った 24.7%
増えた 9.6%
「変わらない」の回答が65%と多く、「閑散期でも店全体のノルマは変わらないので予算を達成するために客単価を上げるよう努力した」「去年の売り上げに対しての予算組みがされていたので大変だった」「売り上げが低迷しないように必要最低限のノルマがあった」など、閑散期でも変わらずにノルマがあることが分かりました。
「減った」の回答は24%あり、「年間の達成予算を月毎に振り分けているので、他月に比べると低かった」「店のノルマは減ったがお客様が少ないので、売り上げを作るのに必死だった」など、他の月に比べるとノルマは減ったが、達成するのに苦労をしているという回答が多くあがりました。
「増えた」の回答は9.6%と少数ではありますが、「お客様が減る分売り上げも落ちるので、その分個人のノルマも増えた」「転換率が悪くなるため、接客を積極的にしなくてはならない」など、店全体のノルマというよりは、個人ノルマを設けている店での回答が目立ちました。
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閑散期であっても、ノルマはあり目標を達成するのに苦労しているアパレル店員が多いことが分かりました。アパレル店員経験者は、この厳しい閑散期をどのように乗り越えているのでしょうか?閑散期に売り上げを落とさない工夫について聞きました。
閑散期でも売り上げを落とさない工夫や対策があれば教えてください
接客を丁寧にする 33.3%
SNSをこまめに更新する 12.5%
DMや電話などで来店を促す 11.1%
セール品や新作をPRする 11.1%
声がけをする 11.1%
ディスプレイやトルソーの変更 9.7%
セット販売を強化する 4.2%
スタッフの教育 2.8%
特になし 4.2%
■接客を丁寧にする
■時間があるときに商品知識や接客の勉強をする
■お客様が入店しやすい雰囲気づくりを心掛ける
■自分から仕事を見つけるようにする
■掃除やストック整理などをする
■声だしをする
アパレル店の閑散期は、大型連休やセール時期が落ち着いた2月・6月・9月・10月にあり、アパレル店員の約70%が「普段より仕事に余裕ができた」と回答しました。しかし、閑散期だからといってシフトに入る人数は変わらないため、接客以外の業務をするスタッフが増えるようです。在庫の整理や検品作業などのバックヤード業務や、普段では出来ない細かい箇所の店内掃除など繁忙期に向けての準備をしているという回答が多くあがりました。
また、閑散期にもノルマがあることは変わらず、お客様が減る中で売り上げを落とさずにノルマを達成する厳しさを感じているアパレル店員が多く、「接客を丁寧にする」「SNSをこまめに更新する」「DMや電話などで来店を促す」などの工夫をして閑散期を乗り越えていることが分かりました。
ぜひ、先輩アパレル店員のアドバイスを参考にしてくださいね!
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