アパレル業界の職種といえば、販売員、バイヤー、プレス、MDなどの職種がありますが、それぞれの職種にはどのようなスキルが必要になるのでしょうか?
スキルは転職をする上で重要なアピールポイントとなります。アパレル業界に転職をするなら、自分の目指したい職種に必要なスキルを、事前に把握しておくことが大切です。
今回は、転職で有利になる「アパレル業界に必要なスキル」を、職種別にご紹介します。
アパレル業界には様々な職種があります。職種によって求められるスキルは異なるため、アパレル業界に転職を考える場合、まずは「自分の目指す職種にはどんなスキルが必要か?」という点を考えましょう。
スキルには、大きく分けて3つの種類があります。
この理論は、1955年にアメリカの経営学者であるロバート・リー・カッツが提唱したもので、「カッツモデル(カッツ理論)」と呼ばれています。これらのスキルは、職種や階層によって重点を置くスキルが異なるとされています。
ただし、ヒューマンスキルは全ての人が同等に必要とされているスキルのため、仕事をする上では必須のスキルといえるでしょう。
アパレル業界の仕事内容や適性などを調べると、「求められるスキルが何か」が明確になります。それと同時に、自分が今持っているスキルについても考えてみましょう。自分自身の性格やこれまでの経験をもとに身についたスキルなど、いくつか思い浮かぶものがあると思います。
スキルがわかると、志望動機や自己PRを考えやすくなり、面接でも堂々とアピールすることができるため、まずは希望する職種のスキルについて正しく把握し、自己分析を行う作業が必要です。
販売員はお客様の接客をして、商品の販売を行う仕事のため、「コミュニケーション能力」が必須です。どのようなお客様にも笑顔で対応し、円滑にコミュニケーションをとる必要があります。
また、迷っているお客様にアドバイスをしたり商品をおすすめするための「提案力」や、自分自身のファッションセンスを磨いたり、お客様のお手本となるような「セルフプロデュース能力」も必要になるでしょう。
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アパレルショップで、店舗管理やスタッフの管理を行う店長には、「リーダーシップ力」が欠かせません。責任ある仕事を任されることも多いため、店長として率先して指揮をとる必要があるでしょう。
店長も販売員と同様に、お客様の接客を行うため「コミュニケーション能力」が求められますが、店舗スタッフのチームワークを高めるためにも、販売員とのコミュニケーションも大切になります。
そのほかには、売上管理や店舗運営に関する業務には、「マネジメント能力」も求められます。
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エリアマネージャーは、担当エリアの店舗マネジメントやスタッフの指導・育成などを行う仕事です。店長と同じように「マネジメント能力」が求められる以外にも、販売動向やお客様の動向などのデータを分析し、売上につながる戦略を考える「マーケティング能力」も必要になります。
店舗の売上を向上させたり、店舗スタッフの育成に関わる計画を実行する「実行力」や「行動力」も必要になるでしょう。
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プレスは、自社ブランドをPRする役割があるため、高い「コミュニケーション能力」と「発信力」が求められます。メディア対応や展示会の準備など、表立った業務が多いものの、電話対応や事務処理なども行うため、一般的な「ビジネススキル」も必須です。
最近では、SNS運用を行なってPRするブランドも多いことから、「ITリテラシー」のスキルも求められるでしょう。
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バイヤーは商品の仕入れや買い付けを行う仕事のため、「目利き力」が求められます。売れる商品や顧客ニーズを知るためには、市場調査が必要なので「マーケティング能力」も欠かせません。
また、「ファッションセンス」はもちろん、「情報収集能力」や「数値分析能力」、「交渉力」もバイヤーに求められるスキルです。
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MDは商品の販売戦略を考える仕事です。会社の利益につながる重要な業務が多いため、責任やプレッシャーもありますが、やりがいのある人気の職種といえるでしょう。
アパレルのMDには、「提案力」「情報収集能力」「分析力」など、売れる商品を生み出すためのスキルが求められます。それらは感覚で行うのではなく、過去のデータや市場調査などを分析した上で数値化し、論理的な思考が必要不可欠です。
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VMDはビジュアルマーチャンダイジングの略で、主にディスプレイや視覚による販売戦略を考える職種です。単純にトレンド感のある洋服をコーディネートしたり、おしゃれな店内にするだけでなく、MDと同様に様々なデータやお客様の動向を元に、効果的なディスプレイを考える必要があります。
そのためには、「分析力」や「情報収集能力」などのスキルや、店舗や売り場の「プロデュース能力」も求められるでしょう。また、人間の行動心理についての知識があると、お客様の動向を探って、効果的なディスプレイを考えることもできます。
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ブランドを統括する、リーダー的存在のディレクターやブランドマネージャーは、ブランドの戦略を考える仕事です。ブランドのターゲット層やコンセプトを設定し、商品の企画、販売戦略、生産管理、PR、販売促進など、全ての過程に関わります。
そのため、ブランドのイメージ戦略や売り出し方を考える「ブランディング能力」や、ブランドの方向性を定めて形にしていく「ディレクション能力」が求められるでしょう。
新ブランドの立ち上げに携わることもあるため、中心的存在として活躍するためには「リーダーシップ力」が必要になります。また、「マーケティング能力」「計画力」「実行力」も
欠かせないスキルです。
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デザイナーは洋服のデザインを行う仕事のため、「デザイン力」がないことには商品を生み出すことはできません。アパレル企業で働くデザイナーの場合は、MDやパタンナーなどと一つのチームとして業務を進めていくので、「コミュニケーション能力」や「プレゼン力」も求められます。サンプルを作る時は工場とのやりとりも行うため、「交渉力」も必要になるでしょう。
また、縫製技術や型紙の知識、ファッションへの高い関心やセンスも必要になるため、デザイナーには幅広い知識やスキルが求められます。
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パタンナーは、デザイナーが描いたデザイン画を元に、パターン(型紙)を作る仕事です。パタンナーの仕事内容は専門的な業務が多いため、「技術力」が必須です。洋裁の知識やパターンの作成を学ぶために、専門学校に通ってスキルを身につける人が多いでしょう。
パタンナーはデザイナーと一緒に仕事を行うことが多いため、「コミュニケーション能力」や「理解力」も求められます。
そのほかにも、「手先の器用さ」や「集中力」がないとパタンナーの仕事は難しいかもしれません。頭の中でイメージしたり目で見たものを形にする、感性の高さや技術も必要になるでしょう。
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アパレル業界で必要なスキルは、共通するスキルもあれば、その職種ならではのスキルもあることがお分かりいただけたと思います。スキルと聞くと難しく捉えがちですが、過去の経験や得意なことをふまえて考えると、自分にふさわしい職種が明確になったり、スキルを活かして働くことができるでしょう。
今後のお仕事探しに、ぜひ活用してみてくださいね。